カイロプラクティックとは

カイロプラクティックって何?

カイロプラクティックは、アメリカで発祥した脊椎ヘルスケアの専門職です。
背骨と神経の関係が身体の機能的な問題に深く関与しているという考えのもと、1895年9月18日に誕生して以来、化学的研究と臨床経験が積み重ねられ、現在まで発展してきました。
現在では、世界で最も利用されている代替医療のひとつであり、代替医療分野の中でも研究論文数が最も多く、効果と安全性についても実証されています。

身体にとって最も重要なのは、脳から全身へ張り巡らされた神経の働きです。
神経が正しく流れることで、身体の各機能は正常に働き、健康が維持されます。
脳と身体は常に情報をやり取りしながら、互いに調節し合っているのです。
脳は、中央コンピュータのようなもので、身体に命令を与え、身体はそれに従います。
神経システムは、通信ネットワークのようなもので、情報は脊髄神経という道を流れ、脳と身体の各部を巡ります。
脊髄神経は、神経組織が長い束状になった構造で、脳の下部から背骨の中を通り、そこから更に枝分かれして、背骨の骨と骨の間から全身へ伸びています。そして、内臓や手足の指先に至るまで、身体の隅々へと行き渡っています。
人間の身体には、約150億〜200億もの神経細胞が存在し、全てが繋がり、生命活動に必要なあらゆる情報をやり取りしているのです。
詳しい説明
神経は、とても繊細で柔らかい組織です。
その神経の束である脊髄を守っているのが背骨です。
背骨は24個の骨で構成されており、それぞれが連動して動くことで、私たちの身体はしなやかに動くことができます。骨と骨の間には、衝撃を吸収し、軸としての役割を担う椎間板があり、その隙間から神経が出ています。
健康な状態の背骨ならば、柔らかい神経をしっかりと守り、神経の流れを妨げることなく、身体を自由に動かすことができます。
しかし、日常生活におけるさまざまな要因によって椎間板が傾くと、背骨の一部に配列の乱れが生じ、関節の動きが悪くなります。その結果、正常な神経の流れが妨げられてしまうことがあります。
この状態を「サブラクセーション」といいます。
サブラクセーション
Subluxation

2つ以上の骨が正しい位置関係を保てなくなり、関節の動きが悪くなると、正常な神経の流れが妨げられます。その結果、脳から身体へ、また身体から脳へと送られる情報が、正確に伝わらなくなってしまいます。
コロラド大学の研究によると、わずか10円玉ほどの重さが神経にかかるだけで、神経の流れは60%妨げられることがわかっています。しかし、神経に圧力がかかっていても、必ずしも痛みなどの自覚症状が現れるとは限りません。つまり、神経の流れが40%しかなくても、不調を感じない場合があるのです。
このように、サブラクセーションは自覚症状のないまま、静かに進行していきます。


神経にわずかでも圧力がかかると、情報は正確に伝わらなくなります。伝達が遅くなったり、逆に速くなったり、脳と身体の情報のやり取りが混乱してしまいます。神経の流れが妨げられると、細胞や組織のレベルでも必要な情報を適切に受け取ることができなくなるのです。
サブラクセーションの状態にある部位は、ほんの2週間で悪化し始めます。筋肉や靭帯が緊張し、炎症を起こすことで、その影響は周囲の組織へと広がっていきます。
この状態は、背骨の動きが改善されない限り続きます。しかし、予防することは可能です。
神経の流れが妨げられた状態が長く続くと、やがて「症状」として表面化します。症状とは、身体からあなたへのSOSサインです。
ただし、症状にはさまざまな形があり、例えば痛みを感じる神経は、神経全体の10%以下にすぎません。そのため、症状が現れるまでに、数ヶ月、あるいは数年にわたって神経の流れが妨げられているケースもあります。中には、手遅れになるまで気づかない人もいます。
症状の強さは関係ありません。
たとえ症状が重くても、原因が最近生じたのものであれば、回復は比較的は早い場合があります。一方で、どんなに軽い症状であっても、慢性化しており、原因が長年にわたって存在していた場合には、回復には時間が必要です。症状が重く、かつ原因が古い場合には、尚更です。
時間を必要としないプロセスは存在しないのです。
「治るのに時間が掛かるくらいなら、治療はしなくていい」「薬で我慢する」という選択をする人もいますが、それは個人の自由です。しかし、痛み止めなどの薬で症状が和らいだとしても、それは原因を取り除いている訳ではありません。結果として現れている症状を一時的に隠しているだけで、気づかないうちに問題が静かに進行し、手遅れになってしまうこともあるのです。

車に例えるなら、ダッシュボードにエンジン異常を知らせる赤い警告ランプが点灯しているのにもかかわらず、「目障りだから」とテープを貼って隠し、そのまま運転を続けているようなものです。
その結果がどうなるかは、想像に難しくありません。
長期間にわたる薬の服用による副作用は、すでによく知られています。それでもなお、なぜ大切な身体を薬漬けにして、問題の「原因」から目を背けることを優先してしまうのでしょうか。
サブラクセーションは、一つの原因というよりも幾つかの要因が積み重なって起こります。
原因は3つあり、頭文字を取って3Tとも呼ばれています。
Trauma
❶ 外傷 物理的ストレス

身体が受ける外傷によるもの(転倒、スポーツによる損傷、交通事故、ムチウチ等)、日常生活の悪い姿勢、運動不足による筋力低下、出産、小さな外傷の積み重ね
Toxin
❷ 毒素 化学的ストレス

加工食品、化学調味料、食品添加物などの過剰摂取、医薬品の長期使用、喫煙、環境汚染など
Thought
❸ 思考 精神的ストレス

ネガティブ思考、長期的な怒り・悲しみ・恐れ、過剰な心配性、人間関係のトラブルなど
上図の通り、サブラクセーションは日々の生活習慣の中で、知らず知らずのうちに生じていきます。
こうした要因が背骨や神経系に影響を及ぼし、結果としてさまざまな不調へと繋がっていくのです。
最初のサブラクセーションは、出産時に起こるとも言われています。
近年の研究では、鉗子分娩や吸引分娩などにより、出産時に首へ強いストレスが加わることで、95%の赤ちゃんが首を痛めていることが分かっています。そのため、子供のうちからカイロプラクティックの検査を受けることは、とても重要だと考えられています。
外傷によるサブラクセーションは比較的気付きやすい一方で、科学的ストレスや精神的ストレスは、自覚のないまま身体に蓄積していきます。
日常生活の中で、これらのストレスをゼロにすることは現実的には難しいでしょう。
だからこそ、定期的にカイロプラクティックを受けて、サブラクセーションをリセットし、神経の働きやバランスを整えていくことが、健康な身体を築くことに繋がるのです。
アジャストメント
Adjustment

サブラクセーションを手によって取り除く施術を「アジャストメント」といいます。
神経の流れに支障をきたしている背骨や骨盤の状態を詳細に分析したうえで、方向・深さ・スピード・力を的確にコントロールしながら調整を行います。
この調整によって、神経の流れを正常な状態へと導いていきます。
背骨は、サブラクセーションの状態が長く続くと、次第に変形が進み、その影響が周囲へと広がっていきます。しかし、アジャストメントによってバランスを整えていくことで、関節の動きを改善し、変形の進行を遅らせることが期待できます。神経は本来の働きを取り戻し、脳と身体の間で適切な情報のやり取りが行われるようになります。
サブラクセーションの進行度や身体の状態によって、変化の現れ方には個人差がありますが、施術を継続することで、徐々に身体の変化を実感していくでしょう。

